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第2回「外国人選手に負けない体を作る」
ラグビー山田章仁選手

スポーツ関連のTV番組や雑誌で活躍する
生島さんがアスリートの道具やカラダの
メンテナンスに迫る。

取材・文/生島淳  撮影/富貴塚 悠太

※このインタビューは山田選手がパナソニックワイルドナイツ在籍時におこなわれたもので、現在はNTTコミュニケーションズシャイニングアークスに移籍しています。


2019年9月に開幕するラグビー・ワールドカップ日本大会。

2大会連続の出場を目指す山田章仁選手は、大学時代からトレーニングにこだわりを持っていました。
33歳を迎え、肉体的になお進化を続ける山田選手に、体のメンテナンスについてうかがいました。


僕は、33歳になったいまの体の状態が、最高だと思っています。  
ラグビーの場合、チームから求められる要素によって、体も変化していきます。
エディー・ジョーンズさんがヘッドコーチだった 2015年のワールドカップの時には、相手と激しく当たる強さを求 められていたので、上半身をかなり鍛えました。  
当時の代表では朝の5時には起き、「ヘッドスタート」と呼ばれるトレーニングがスタート。
「外国人選手に負けない体を作る」というテーマに沿って、ウェイトトレーニングをこなしていきました。  
面白かったのは、トレーニングしていることをエディーさんにア ピールしなければいけないことでした。
自分はこれくらい鍛えている、だから使って欲しい!そう訴えないとダメ。
頑張っていれば 誰かが見ていてくれる、という日本的な発想は通じませんでした。  
だから、僕はどんどんアピールしましたよ(笑)。


アメリカンフットボールの王者を決める「スーパーボウル」というビッグイベントがありますが、今年の優勝チーム、ニューイングランド・ペイトリオッツの司令塔は41歳のトム・ブレイディでした。
僕が大好きな選手ですが、彼が来日した時に話す機会があり、こんなことを感じたんです。
年齢を重ねるにつれ、人間は自分の強みと弱みを的確に把握できるようになる。
つまり、賢くなれる。
ありのままの自分の姿を直視すれば、トレーニングの質をさらに高めていけると確信しました。
いまは体を大きくするというよりも、高いレベルのパフォーマンスを80分間維持できることが求められていますから、フィットネスを高め、栄養面にも気を配っているというわけです。


トム・ブレイディは冗談めかして、「50歳まで続けるよ」と話していましたが、僕には冗談とは思えません。
彼は50歳まで現役を続け られると思います。
僕も彼を見習い、メンテナンスを怠ることなく日々のトレーニングに励んでいきたいですね。
前回お話したように、食事を摂る、水を飲むという生きていくのに必要なことを繰り返すのと同じように、毎日のトレーニングの積み重ねが世界の舞台につながっていると思いますから。

from c.c.cafe

どうしてアスリートのメンテ力? 

スポーツに欠かせない水分補給という観点から、読者からご家族のスポーツの話は少なくありません。
だからといって、 スポーツ番組のようなインタビューではなく、浄水器メーカーならではの視点を考えていたら、道具やカラダのメンテナンスにたどり着きました。

この連載はスポーツジャーナリストの生島淳さんにお願いしています。
スポーツ関連のTV番組や雑誌で活躍する人気ジャーナリストだけに、 スポーツファンならご存知の方も多いはず。
そんな生島さんですら、スポーツそのものに焦点を当てない取材は、あまりないとのこと。 記事の中には、生島さんならではの過去の取材経験談も登場するようなので、その点もお楽しみに。


生島 淳さん

いくしま じゅん

1967年宮城県生まれ、早大卒。五輪は1996年のアトランタ大会から取材。著書に「箱根駅伝ナイン・ストーリーズ」、「エディー・ジョーンズとの対話」など。