Lifestyle

第1回 冷蔵庫
戸井田園子さんの家電deアンサー

家電コーディネーター
戸井田園子さんが、
キッチン家電の買い替えのコツを
アドバイスします。

取材・文/上坂美穂  イラスト/添田あき

大抵の人が『家電は故障した時に買い替える』と考えがちですが…、実際に、お宅に訪問してみると、子供が巣立ったから…、掃除する時間がない..など、家族の人数の変化、ライフスタイルの変化に応じて、買い替える方も少なくありません。
そこで、今回は人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の家電コーディネートも手掛けた、戸井田園子さんが登場。ライフスタイルの変化に応じた家電選び方について聞いてみました。戸井田さんは、ご自宅で5台の炊飯器と8台の掃除機を毎日使い分けるとか。そんな実践派ならではの視点を伺ってみました。

>第2回 炊飯器の選び方はこちら

今回はこんな人におすすめ

シニア世代
●二人住まいだから冷蔵庫の小型化検討中。
●電気代を下げたいから冷蔵庫を小さくしたい。
●買いだめしたい派。冷凍庫も買おうと思っている。
子育て世代
●「お弁当づくりの毎日。作り置きやスポーツ飲料など入れるものがたくさん。
●調味料や食品に冷暗所に保存って書いてあるが、キッチンが比較的暖かい場所にある。

―子どもが独立して家族人数が減ると、冷蔵庫は小さいものに買い替えたほうがよいのでは?と考えがちですが… 電気代の点からもいかがでしょう?

戸井田さん
家族の人数が減っても、冷蔵庫は大きいほうがいい! というのが持論です。
家族が多いご家族で平日は忙しいので週末に買いだめをする、だから大きい冷蔵庫という考え方はもちろん一般的でしょうが、最近のライフスタイルや機器の傾向を考えれば、少人数の家庭でも、冷蔵庫は大きいほうが何かといいことがあります。

ー少人数の家庭でも大きいほうがいいのはなぜですか?

戸井田さん
例えば、夫婦のみのシニア夫婦でも、毎日3回食べれば、1日で6食分の調理です。
仕事に出ている現役の時代は、昼はもちろん、夜も飲み会など 家で食べない日もあったでしょう。
それに比べれば、引退後は自宅で食べる回数は増えているはず。
そのうえ、昔と違って、最近は冷蔵庫に入れておく必要があるものもいろいろ増えてますよね。

―増えているものというと、食品ですか?

戸井田さん
昔なら “冷暗所に保存”すればよかった味噌や醤油は、今は冷蔵庫に入れる人が多いですね。
台所がキッチンと呼ばれるようになってから、北向きの冷暗所としての空間から家の中心の比較的暖かい場所に移動しているお宅は多いはず。
また、ペットボトルやさまざまな飲料、宅食、週末に買い置きする冷凍食品など..冷蔵庫に入れるものが増えました。
つまり、もはや冷蔵庫は食品庫なのです。たとえ小人数の家族でも入れるものが多いのです。 大きいほうがいろいろなものを入れておけますから。

―電気代はどうでしょうか?

戸井田さん
電気代は技術の進化で、10年前の半分以下になっているんですよ。
冷蔵庫を買い替える初期投資はかかりますが、ランニングコスト(電気代)は大変安くなりました。
そのうえ、庫内の容量も、壁が薄くなって内容量も増えていますから、同じ外形寸法でもたくさん入る。
設置場所のスペースが変わらなくても、たくさん入るのはいいですよね。
以前は4人家族なら360から400Lでしたが、いまは500から600Lが売れ筋です。

―世代によっておすすめの機種は違いますか?

戸井田さん
食べ盛りの子どもがいる世代は、買い物で一度に買う量が多い。
当然内容量が大きい冷蔵庫のほうがいいですよね。
でもシニア世代と違ってどんどん消費するから、大量の食品も循環する、意外に庫内にとどまらないことも。
むしろ、世代による違いより生活や買い物のスタイルに応じて冷蔵庫を選ぶほうがいいかもしれません。

―買い物スタイルというと?

戸井田さん
例えば、専業主婦世帯でも、毎日食品を買うスタイルではない場合もあります。
週末に家族レジャーを兼ねて買い出しにいくパターンなら、大きい冷蔵庫が必要ですね。
作り置きが多いなら、チルド室を重視した方がよい。
忙しい兼業主婦なら冷凍食品やホームフリージングを積極的に活用するので冷凍室や機能を重視、またペットボトル類をどのぐらいの量入れるのかでスペースの大きさが決まったり、定期宅配やネットスーパーで計画的に買い物をする人なら野菜庫が大きくしたほうがいいなど、まずは、自分の買い物パターンを振り返ってみる。 同時に家族の食品消費、買い物のパターンを知ることが大切です。

例えば…こんな冷蔵庫

三菱電機
置けるスマート大容量
MXシリーズ  572L
MR-MX57E

「切れちゃう瞬冷凍A.I.」は、-7℃の温度帯で冷凍することで、解凍しなくても包丁で切れる優れた機能。瞬冷凍したカット野菜は、簡単に手でほぐして使うことができるので、日々の時短に貢献。共働き家庭や、ちょこちょこ食材を使うのに便利。
https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/reizouko/

日立
KX・KW タイプ  567L
R-KX57K

引き出し収納を必要に応じて「野菜・冷蔵・冷凍」の温度帯に変更できる。「ぴったりセレクト」が特徴。生活スタイルに応じて庫内のレイアウトが変更できるのは、画期的。冷蔵室の棚全体をチルド温度約2℃で保存できる。
https://kadenfan.hitachi.co.jp/rei/lineup/r-kx_kwk/

from c.c.cafe

どうして戸井田さん?

『私が使うのに、選ぶ段階になると主人がいろんな付帯機能を欲しがって…』。仕事上、消費者調査を行うことがよくありますが、キッチン家電の購入動機を伺うと、こんな回答が返ってくることよくあります。  言われてみれば、確かに、家電評論の本は男性誌コーナーにあるのが定番です。大抵は男性評論家がかなりマニアックな視点で機能分析したり。でも、実際に使う主婦の視点ってどうなんだろう?使い勝手やニーズも男性とは異なるのでは?そんな疑問を抱えながら、主婦目線の家電評論家を探すうちに、戸井田さんにお目にかかるまで、約1年の歳月が過ぎまていました。

戸井田さんは、毎日異なる炊飯器を使い分けて…掃除機も8種類を交互に使って比較する。そんな生活ぶりを伺って、こんな方に是非お伺いしたい!と盛り上がったことを憶えてます。そんな戸井田さんは取材対応もユニーク。某電気店を最上階から各階歩きながら、主婦の買い物目線で、実際に商品を見比べながら説明してくださいました。これも期待以上。プライベートコンシェルジュを雇ったような気分で、本当に贅沢な時間でした。今回は、その中のほんのお裾分けですが、とても有益なので、ぜひ、ご覧下さい。

戸井田園子さん

といだ そのこ

大手プレハブメーカーでインテリアコー ディネートを担当し、インテリア研究所を 経て商品企画部へ。その後、インテリア& 家電コーディネーターとして独立し、情報ポータルサイトAll Aboutはじめ、人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の家電コー ディネート、テレビや雑誌の家電企画など幅広いメディアで活躍。家電業界出身ではない中立的な立場と消費者目線での製品評価や、分かり易い解説をするのがモットー。お掃除ロボットなど、使うことで家事から解放され時間を産むことを「時産」と命名し、積極的な活用を提唱中。