媽媽<ママ>のビーフン|山脇りこさんの「自家製」ときどき旅レシピ⑦

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媽媽<ママ>のビーフン|山脇りこさんの「自家製」ときどき旅レシピ⑦

料理家山脇りこさんによる記憶の中のあの味記憶の中のあの旅手づくり&自家製を大切にするりこ流レシピです。

レシピ作成・エッセイ/山脇りこ
構成/上坂美穂 イラスト/添田あき 撮影/廣田比呂子

媽媽のビーフン
山脇りこさんの台湾の友人の媽媽<ママ>直伝!かぼちゃのビーフンの写真

R e c i p e  P o i n t

台湾の友人のママから習った、かぼちゃ入りビーフンのレシピです。コツは、汁をよく吸わせること。できたてを食べてほしいかな。

材料〈2 人分〉


ビーフン…100g
干ししいたけ(小さめのもの)5個
干しえびカップ1 /2
白菜(キャベツでも)…1 /8個(200g 入れます) 
かぼちゃ…1 /4個(300g 入れます) 
豚こま切れ肉…100
植物油大さじ1

〈調味料A

小さじ1 /2
しょうゆ小さじ2
赤酒(またはみりん)大さじ1 
日本酒大さじ2 パクチー適量

作り方 
1.
ビーフンは熱湯につけて10 分ほど戻す。

2.
しいたけ、干しえびは、それぞれひたひたの水につけて30 分戻す。 ざるにあけ水けを切る。しいたけは半分に切る。戻し汁は残してお く(大きなしいたけの場合は1 時間ほど戻す、少し硬めでよい。4 等分する)。

3.
かぼちゃはラップをかけて600w のレンジに3 分かけ、5mm どに薄切りし、2cm 角に切る。白菜は芯は細切りに、葉は2~3mm 角に切る。

4.
豚こま切れ肉は大きければ2cm 角くらいに切り、酒(分量外)をふ りかける。

5. 
大きめの中華鍋(深いフライパン)に植物油を引き、熱くなったら 4を入れて炒める。9 割方、火が入ったらいったん取り出す。

6. 
5の鍋に干しえび、しいたけ、かぼちゃ、白菜、水気を切ったビーフ ン、干しえびの戻し汁としいたけの戻し汁各大さじ3、〈調味料A をすべて入れ、中火でぐつぐつ沸いてくるまで、時々混ぜながら火 を入れる。

7.
汁気が減って、かぼちゃに火が入ったら、豚肉を戻し入れ、全体を さっくり混ぜて仕上げる。

山脇りこさんのかぼちゃのビーフンの完成写真
山脇りこさんの「お嫁に行ける」 ビーフン?のエッセイ

「台湾ではビーフンが上手にできたら嫁にいける、と言われてるの」いっしょにビーフンを食べているとき、台湾人の友人が言った。彼女も彼女のお姉さんも40代で、ともに起業し自らの会社を経営していて、独身。私の顔に「・・・ってことは?」と書いてあったのか「うちのママのビーフンはピカ1だけど、私たち姉妹は作れないの(苦笑)」と。
 そこでお願いして、教えてもらうことに。家(ママ)によって作り方はさまざまとのことで、友人とその友達のママ=ふたりのママから習うことになった。

山脇りこさんと台湾の友達のイラスト

 確かにふたりの作り方は全く違った。ともに「炒めビーフン」ながら、手順も、具も、味わいも違う。
 友人のママは母親が日本人の日台ダブルなので、母親から習ったことはなく、外でおいしいと思ったビーフンを研究してたどりついたレシピだという。ポイントはかぼちゃが入り、具沢山なところ。確かに台北のビーフン有名店では甘みのあるかぼちゃ入りによく出合う。炒めビーフンながら、スープを多めに入れ、それをしっかり吸わせて仕上げる。

 もう一人のママは、代々母方の家で引き継がれてきたレシピだそう。具は干しエビや豚肉、白菜、と実にシンプル。水気は少な目でじーっくり、時間をかけて炒めあげる。汁を吸った重たい麺をかえしながらなので、腕の力が必要だ。

山脇りこさんのエッセイのかぼちゃのイラスト

 ところで、ビーフンとは米の麺。米粉100%のビーフンはしっかりしていて、火が入ってもむちっとアルデンテな感じだ。ただし切れやすい。とはいえ今は100%のものは少なく、多くが、ジャガイモの粉などを入れている。こちらは切れにくく、つやっとしたのびやかな麺だ。
 麺を折たたんだ状態で乾燥させるため、強い風が必要で、台湾のシリコンバレーと言われている新竹が昔からの名産地。米粉100%のものには、純米米粉とか、含米量100%と表記してある。台湾へ行ったら探してみるのも一興だ。
 ママたちに教えてもらってから、私はビーフンを気軽によく作るようになり、ずいぶんと上達した気がする。ってことは私も嫁に行けるかもしれない? いや、私は麺好きの麺星人と結婚しているんだった。

山脇りこ「食べて笑って歩いて好きになる大人のごほうび台湾」(ぴあ)

山脇りこ 「食べて笑って歩いて好きになる 大人のごほうび台湾」(ぴあ)

人気料理家・山脇りこが指南するのは、台北を“歩いて回る”楽しみ方。台北駅を中心に5つのエリアに分け、食堂のローカルフード、台湾スイーツからホテルのちょい贅沢ディナー、急増中のおしゃれなバー、デザインホテルや街の食材店、雑貨店などをご紹介。オリジナリティあふれる視点で書かれた文章からはそれぞれの魅力が余すことなく伝わり、ガイド&エッセイとして楽しめます。

また、同じエリアならその日の自分と相談しながら、目的スポットを差し替えるなどして、1度ならず、2度も3度も活用いただけます。歩いて回れば台北の新しい魅力が見えてくる。台湾リピーターにもビギナーの皆さまにも楽しんでいただける一冊です。

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どうして「自家製 ときどき旅レシピ」?

おいしかった料理を「どうやるんだろう? 自分で作ってみたい」と思うのは、どんな人にもある経験ではないでしょうか。旅の好きなりこさんは、旅先で出会った料理の記憶をいかして、りこ流に再現してみるそうです。それは日々の料理でも同じ。特に保存食は市販品で済ましてしまうのではなく、自分で素材を選んで作っ てみることで、新しい発見があります。この連載は『いとしの「自家製」 手がおいしくするもの』(ぴあ刊)のレシピを中心に、海外やりこさんの故郷の長崎をはじめとした国内の旅の風景を綴るエッセイとともにお届けします。

山脇りこ

やまわき りこ

料理家。料理教室「リコズキッチン」主宰。旬の食材と丁寧にとっただし、伝統的な製法の調味料で作る、シンプルでセンスのよい料理が得意。自家製の味噌や梅干し、調味料作りはすでに生活の一部で、レッスンでも積極的に教えている。NHK『あさイチ』ほかTV 出演多数。

山脇りこ