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パラトライアスロン テスト大会優勝!
土田和歌子選手の強さの秘密に迫る

2020年を見据えたトライアスロンのテスト大会「ITUパラトライアスロンワールドカップ」が8月17日にお台場海浜公園で開催、土田和歌子選手が優勝しました!


スポーツ関連のT V 番組や雑誌で
活躍する生島さんが
アスリートの道具や
カラダの
メンテナンスに迫る。
取材・文/生島淳  撮影/岡本寿

 10代からパラアスリートとして競技生活を始めた土田さんですが、40歳を超え、体と心のメンテナンスにより気配りをするようになっています。

「10代のころは、当然のことながら回復も速いですよね。いまは年齢の変化に合わせて、体の状態と向き合わなければいけなくなっています。でも、激しいトレーニングをした翌日はゆっくり寝て休めばいいというわけではなく、”アクティブレスト“といって、軽い運動をした方が、回復が促されるんです」

夫でありコーチである高橋慶樹さんと二人三脚でトレーニング。

 若い時より自分と向き合っている分、疲労の状態を的確に把握できるようになっているそうです。

「年齢を重ねることでのプラス面がありますよね。若い時には、練習が満足いくように出来てしまうし、いまも休むのは怖いです。自分が成長できる機会を失うんじゃないかと思って。でも、積極的に休むことで回復も促されるし、勇気をもって休む必要性が理解できるようになったんです」

 心もしなやかになったからこそ、いまだにトップレベルで戦うことが出来るのでしょう。

彩湖(埼玉県)は、バイクの練習でよく訪れる。

 土田さんがアクティブに競技に取り組めているのは、「トライアスロン」という新しい世界に挑戦しているからかもしれません。
 パラリンピックでは、2016年のリオデジャネイロ大会から正式競技となり、レースの距離はオリンピックのちょうど半分となる「スプリント・ディスタンス」。スイム(750メートル)、バイク(20キロメートル)、ラン(5キロメートル)の計25.75キロメートルで争われます。
 車椅子を使うランは、土田さんの得意エリアですが、スイム、バイ クにはいろいろな発見があったそうです。
「最初、スイムのトレーニングは大変でした。プールではなく、海で泳ぐわけですが、水温が24度、25度くらいだと冷たすぎて体が順応できなかったですね。そしてバイクは脚ではなく、手で回しながら漕ぐんです。腕のパワーはもちろん必要ですが、ギアをうまく使うことが 大切ですね」

 土田さんは、新たなことに挑戦することで、新しい自分の可能性に気づき始めた。

「うつ伏せで泳いでから、腕を使ってバイクを漕ぐのはまったく違う動 作になるので、漕ぎ始めてから、その回路に切り替えるのが難しいんです。次のバイクとランは近いように見えるかもしれませんが、これも体の重心や、体の使うところが違うので、また回路が違う。いかに早く回路をパッ、パッ、パッと切り替えていけるか、自分に挑戦です」



どうしてアスリートのメンテ力? 

スポーツに欠かせない水分補給という観点から、読者からご家族のスポーツの話は少なくありません。
だからといって、スポーツ番組のようなインタビューではなく、浄水器メーカーならではの視点を考えていたら、道具やカラダのメンテナンスにたどり着きました。

この連載はスポーツジャーナリストの生島淳さんにお願いしています。
スポーツ関連のTV番組や雑誌で活躍する人気ジャーナリストだけに、 スポーツファンならご存知の方も多いはず。
そんな生島さんですら、スポーツそのものに焦点を当てない取材は、あまりないとのこと。 記事の中には、生島さんならではの過去の取材経験談も登場するようなので、その点もお楽しみに。


生島 淳さん

いくしま じゅん

1967年宮城県生まれ、早大卒。五輪は1996年のアトランタ大会から取材。著書に「箱根駅伝ナイン・ストーリーズ」、「エディー・ジョーンズとの対話」など。