Lifestyle

第3回 空気清浄機
戸井田園子さんの家電deアンサー

家電コーディネーター
戸井田園子さんが、
キッチン家電の買い替えのコツを
アドバイスします。

取材・文/上坂美穂  イラスト/添田あき

家電コーディネーター 戸井田園子さんが、キッチン家電の買い方&買い替えについてアドバイスします。
第3回は空気清浄機について。一家に一台から一部屋一台になりつつある空気清浄機の選び方は?

買い替えしたい人のシチュエーション

●ペットがいるので空気清浄機を検討中

●窓を開けると花粉、PM2.5が気になる

●介護をしているので空気にも気を付けたい


日本の気象条件の変化が
空気清浄機を必要としている

―最近は一家に一台から一部屋一台時代になりつつあると聞きましたが。

「水に気を使う人はいまや当たり前になっていますが、空気は水の何十倍も体に取り入れているので、きれいな空気を吸うことが体にいいと思う人が増えているのではないでしょうか。もう一つは、日本の気象の変化が関係しています」

―PM2.5、黄砂、花粉などでしょうか?

「そうです。花粉、PM2.5、ゲリラ豪雨、猛暑などの気象条件で窓を開けて頻繁に換気できる期間が限られるようになってきました。多く見積もって半年ぐらいでしょうか。また、住宅が高断熱、高気密になっていることも理由のひとつ。マンションだと換気機能を24 時間オンにしておかなければいけないのに換気機能を止めてしまう人が多いようです。止めたとたんに室内の空気が汚くなってくる。その結果、空気清浄機が必要になってくるのです」


空気清浄機には2タイプある

―空気清浄機には2 タイプあると聞きました。

「まず加湿空気清浄機という複合型があります。これは多機能型でフィルター交換は10 年間不要になっているものが多く、メンテナンスとして、フィルターのホコリを掃除機などで吸い取ってお手入れするもの。日本の大手メーカーは主にこのタイプです。初期性能が5 割以下にはならず、10 年間交換不要で支持されています。もうひとつは単機能特化型で、空気清浄機能しかついていないもの。ブルーエア、ダイソンなどの海外メーカーや、国内新興メーカーのバルミューダなどの製品があります。こちらはフィルターを半年程度で買い替えて交換するタイプ。フィルター自体を交換するので初期性能はいつも担保されています。


―ずばり選び方は?

「お金をかけても手間は嫌なら(複合型)、お金はかけたくないが手間はOKなら(単機能型)ですね。複合型は、日本人が好きな「多機能」を追求しているし、単機能型は「空気清浄」に特化しているということです。メーカーごとに哲学が違うのです。だから、選ぶほうもなにが大切かということを考える必要があります。」

―自分にその機能が必要かどうか考えないと選べないということですね。

「そうですね。だから「わたしは普通に生活しています」と言うなら、それがどんな「普通」なのか自分の生活を振り返らないと選べないということです。100 人いれば100 通りの普通がありますから」


日本の気象状況の変化により必要とされる割合が上がった空気清浄機は、自分の生活スタイルやメンテナンスへの意識で選ぶのがよい。「普通の生活」ではなく、「自分の生活スタイル」を確認するのが失敗しない家電選びのコツである。

例えば… こんな空気清浄機

    複合型    

シャープ
プラズマクラスター
加湿空気清浄機

プラズマクラスターでカビ菌や浮遊菌を除去できるのが人気。フィルターは約10 年交換不要。シャープが提唱する「AIoT」の最新機能搭載機種も。



  単機能特化型  

ブルーエア
Classicシリーズ

スウェーデン生まれの単機能特化型。フィルターは汚れたら捨てるだけなので手入れが楽&初期性能をキープ。フィルター買い替えのランニングコストが必要。


from c.c.cafe

どうして戸井田さん?

書店で家電評論の本といえば、男性誌コーナーにあるのが定番です。そして、男性の評論家が家電のスペックの優劣を比較する。そんなトーンが一般的ですが、それは女性の目線から見ると違和感が。実際に家事をしている男性ならともかく、主婦目線の家電評論って、違うのでは…?そんな素朴な疑問を持っていろいろな方に相談するうちに…。戸井田さんに出会うまで1年以上の歳月が過ぎました。

人物のセレクションとしてこだわったのは、評論家自身が、その器機を実際に使って生活しているか?という点でしたが、炊飯器を毎日変えて使う、掃除機は8種類を使い分ける生活に、これぞ本物!と感動したことを憶えてます。そんな戸井田さんだから、取材の仕方もユニーク。某電気店を最上階から各階歩きながらしたインタビューは、プライベートコンシェルジュと歩いているような、本当に贅沢な時間でした。たくさんの有益なお話の中のエッセンスを、ぜひお読みください。


戸井田園子さん

といだ そのこ

大手プレハブメーカーでインテリアコー ディネートを担当し、インテリア研究所を 経て商品企画部へ。その後、インテリア& 家電コーディネーターとして独立し、情報ポータルサイトAll Aboutはじめ、人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の家電コー ディネート、テレビや雑誌の家電企画など幅広いメディアで活躍。家電業界出身ではない中立的な立場と消費者目線での製品評価や、分かり易い解説をするのがモットー。お掃除ロボットなど、使うことで家事から解放され時間を産むことを「時産」と命名し、積極的な活用を提唱中。