家電コーディネーターの戸井田園子さんが掃除機の選び方をアドバイス

Lifestyle

第5回 掃除機
戸井田園子さんの家電deアンサー

家電コーディネーター
戸井田園子さんが、
家電の買い替えのコツを
アドバイスします。

取材・文/上坂美穂  イラスト/添田あき

戸井田さんの目から見た買い替え家電のアドバイス第5回は、性格で選ぶ掃除機の買い替えで、失敗しないコツを伝授。

買い替えしたい人のシチュエーション

●毎日掃除をしたい
●掃除は好きではない
●家族の中で、自分しか掃除をする人がいない

リセット家事は
アウトソーシングして時間を作る

-「家事にはプラス家事とリセット家事がある」というのが持論だそうですが、どういう分け方なのでしょう?

たとえば台所関係では、料理を作るようなクリエイテブなものはプラス家事、お皿を洗うような、元に戻す家事、原状回復する家事がリセット家事です。
そして、プラス家事が好きな人もいるし、リセット家事が好きな人もいます。そこは性格によるところが大きいですね。

掃除のように、何かを作り出すというより、誰がしても目指す結論が変わらない家事は、できるだけ家電に「アウトソーシング」しましょう! というのが持論です。なので、お掃除ロボットは、使える条件であれば導入をおすすめします。それは「時短」にもつながります。
ただ、私は「時短」という言葉ではなく「時産」と提唱しています。単に時間をかけないというより、時間を生み出すという意味で、家事を家電にまかせて自分の自由な時間を増やしましょう! 


掃除機の組み合わせスタイルで、
あなたにぴったりなのは?

―とはいえ、お掃除ロボットだけですべて賄えるということもないので、現実的にはキャニスタータイプの掃除機、スティックタイプの掃除機なども必要ですよね。

はい、その通りです。でもその組み合わせも、性格や掃除の傾向が関係してきます。
まず、掃除機の出し入れもそんなに面倒に感じない人で、普段の日はお掃除ロボットでさっと掃除しておいて、休日などにまとめてしっかり掃除をしたいなら、キャニスター型をお勧めします。
キャニスター型はサイクロンタイプと紙パックタイプに分かれており、アレルギーなどがなく、こまめにごみを捨てるのが苦にならないならサイクロンタイプ掃除機です。
一方、アレルギーがあったり、ゴミを触ったり見たりするのが嫌、そして紙パックの買い置きや装着が苦にならないなら紙パックタイプがおすすめ。

一方、ほこりが気になったらちょこちょこ掃除したいというこまめ掃除派なら、デザインも良く出しておいても気にならないスティック型がいいですね。
例えば、床掃除の時に操作がラクなことを重視し、掃除機が自立するタイプがよいならモーターが足元にあるタイプを。床だけでなく高いところや家具の隙間などいろいろなところを一台でサッと掃除したいなら、掃除機の先が持ち上げやすい手元にモーターがあるタイプが向いています。

ご自身の好みの使い勝手に合わせて選ぶと良いでしょう。

好きな家事ではなく、
嫌いな家事にお金をかける
という選択肢

-室内の状態で、お掃除ロボットを使用するのが難しい人もいるでしょうし、「掃除が大好き」という方もいると思います。

もちろん、その人は得意で好きなお掃除を、たっぷり時間をかけてやってもいいのです! 
でも、嫌いな家事の家電にお金をかける、というのが、実は家事上手への道です。

―「嫌いな家事にお金をかける」! どういう意味なのでしょう?

料理が好きなら、工夫して作るし、掃除が好きならまめにするので、高い掃除道具はいらない。
でも、掃除が嫌いな人なら、掃除ロボットを買うとか、サッと出せる軽量で高性能なスティック掃除機を買うといいでしょう。
家電の進化に驚き、世界が変わります。やりたくないこと、嫌いなことにこそ、実はお金は使ったほうがいい! 
そうすれば、苦手だなあ、いやだなあと思いながらやることも減り、効果的に短時間で家事がはかどり、自分の時間が増えます。

― なるほど。家事の好き嫌いですか。嫌いではないけど何となく苦手というものばかりです(苦笑)

なんで好きか嫌いか、考えてみればそれぞれ理由や好みがあるはず。そこを考えてみるのが自分を知り、家事上手になる近道です。
例えば、男性に多い印象ですが、元に戻すのが好きな人は、掃除や洗濯のような家事が好き。
同じく男性でも、クリエイティブな家事が好きな人は、そばを打っちゃうような人。雰囲気はわかりますよね(笑)。
客観的に見るとわかるんですが、意外に自分のことを考えたことある方は少ないのでは? 

―自分ではどっちか迷う人は?

例えば、お手伝いさんをふたり選べます。掃除、洗濯が得意な人と、お料理が得意な人とどちらを選びますか?と言われたらあなたはどちらを選びますか?

―掃除かな?

ふふふ。そういう風に聞かれると自分の好き嫌いがわかるはず。たぶん自分の苦手なほうをしてくれる人を頼みますよね? 
掃除が嫌いなひとは、臆せずロボット掃除機とスティック掃除機の組み合わせをおすすめします。自分でしなくても掃除をしてくれるロボット掃除機にほぼお任せして楽をして、ちょっとホコリがあるな? というときにサッとかけられる軽いスティック掃除機を取り出す。この組み合わせなら、無意識でいてもきれいになる!


例えば… こんな掃除機

  ロボット掃除機  

アイロボット  ルンバe5

集塵力・行動力ともに高く、メンテナンスもしやすいモデル。5 万円でここまで完成度の高いロボットは他にないです!

  スティック掃除機  

シャープ
ラクティブエア
【EC-AR3SX】

手元モータータイプ。本体質量1.5kgと軽く、取り回しがしやすい軽量タイプ。高いところの掃除もラクにできるので、家じゅう細々と掃除したい人に向く。

  スティック掃除機  

Electrolux
エルゴラピード・パワープロ【ZB3414AK】

重心が下にあるため自立する足元モーター型。走行性が良く操作中は軽いので、床掃除をメインに考えている人向き。フローリングの隙間もキレイになり床掃除をしている限りは本当に軽々操作できます。北欧メーカーらしいデザイン性の高さが人気。

 キャニスター掃除機 

パナソニック
Jconcept【MC-JP820G】
紙パック式

軽量モデルとして人気が高いロングセラーモデル。ホコリがあるとお知らせしてくれるセンサーや、ワンタッチで隙間 ノズルになる親子ノズルなど、使い勝手の良さが高い評価を得ている。

 キャニスター掃除機 

東芝
トルネオV【VC-SG910X】
サイクロン式

サイクロンの中では高性能かつ軽量で取り回しがとてもラクなタイプです。軽くて操作性の良いものが多い国産メーカーの中でも人気です。ダストカップは丸洗いでき、清潔に使えます。


from c.c.cafe

どうして戸井田さん?

書店で家電評論の本といえば、男性誌コーナーにあるのが定番です。そして、男性の評論家が家電のスペックの優劣を比較する。そんなトーンが一般的ですが、それは女性の目線から見ると違和感が。実際に家事をしている男性ならともかく、主婦目線の家電評論って、違うのでは…?そんな素朴な疑問を持っていろいろな方に相談するうちに…。戸井田さんに出会うまで1年以上の歳月が過ぎました。

人物のセレクションとしてこだわったのは、評論家自身が、その器機を実際に使って生活しているか?という点でしたが、炊飯器を毎日変えて使う、掃除機は8種類を使い分ける生活に、これぞ本物!と感動したことを憶えてます。そんな戸井田さんだから、取材の仕方もユニーク。某電気店を最上階から各階歩きながらしたインタビューは、プライベートコンシェルジュと歩いているような、本当に贅沢な時間でした。たくさんの有益なお話の中のエッセンスを、ぜひお読みください。


戸井田園子さん

といだ そのこ

大手プレハブメーカーでインテリアコー ディネートを担当し、インテリア研究所を 経て商品企画部へ。その後、インテリア& 家電コーディネーターとして独立し、情報ポータルサイトAll Aboutはじめ、人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の家電コー ディネート、テレビや雑誌の家電企画など幅広いメディアで活躍。家電業界出身ではない中立的な立場と消費者目線での製品評価や、分かり易い解説をするのがモットー。お掃除ロボットなど、使うことで家事から解放され時間を産むことを「時産」と命名し、積極的な活用を提唱中。