People

第3回「道具と体のメンテナンス」
ラグビー山田章仁選手

スポーツ関連のTV番組や雑誌で活躍する 
生島さんがアスリートの道具やカラダの 
メンテナンスに迫る。

取材・文/生島淳  撮影/富貴塚 悠太

※このインタビューは山田選手がパナソニックワイルドナイツ在籍時におこなわれたもので、現在はNTTコミュニケーションズシャイニングアークスに移籍しています。


 これまで食事、トレーニングのメンテナンスについて話してきましたが、根本に立ち返ってメンテナンスの意味について考えてみたいと思います。
 なぜ、食事や水に気を使ったり、体のトレーニングを欠かさないかというと、あくまで自分にとって最大限のパフォーマンスを発揮するためです。いちばん避けなければならないのは、「メンテナンスすること」が目的になってしまうことだと思います。 アスリートであれば、結果に直結することが多いので分かりやすいですが、職場、家庭でもメンテナンスの目的をしっかり持てば、結果が変わってくる気がしますね。


 スポーツでは道具のメンテナンスが大切です。ラグビーの場合だと、重要なのはシューズの選択です。
 ラグビーではピッチ、グラウンドのコンディションによってスパイクの選択が変わります。ヨーロッパでは芝が長く、ふかふかの感触がします。 日本では芝が短く刈り込まれているピッチが多いので、スピードのある選手が有利になります。
 最近では芝と人工芝の組み合わせによる「ハイブリッド」と呼ばれるピッチも増えてきました。わりと、僕はハイブリッドの芝生だと結果が残せますね。
 僕の仕事としては、試合には3足ほど用意していき、前日から試合当日のピッチ・コンディションを予測しつつ、自分の最大限のパフォーマンスが発揮できるようにスパイクを選ぶことです。もちろん、そのために常日頃からのメンテナンスが欠かせないわけです。
 結局、メンテナンスの意味とは自分の力をしっかりと発揮するためのものですし、やはり愛情をもってシューズは手入れをしたいですね。
 海外では、道具の手入れはスタッフにお任せというケースもありますが、日本人は自分の道具については、丁寧に扱うという美点があります。もちろん、スパイクは消耗品ですから適切な時期に変えなければいけませんが、思い入れを持ちながら使うのは、とても大切なことだと思います。


 2018年秋のイングランド遠征の時には、日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチが僕のことを、「山田はビッグタイム・プレーヤーだ」とコメントしてくれたのですが、この年齢になってもしっかりとしたパフォーマンスが出来るのは、日常から自分の体と相談しながらメンテナンスしていくことに尽きると思いますね。

from c.c.cafe

どうしてアスリートのメンテ力? 

スポーツに欠かせない水分補給という観点から、読者からご家族のスポーツの話は少なくありません。
だからといって、 スポーツ番組のようなインタビューではなく、浄水器メーカーならではの視点を考えていたら、道具やカラダのメンテナンスにたどり着きました。

この連載はスポーツジャーナリストの生島淳さんにお願いしています。
スポーツ関連のTV番組や雑誌で活躍する人気ジャーナリストだけに、 スポーツファンならご存知の方も多いはず。
そんな生島さんですら、スポーツそのものに焦点を当てない取材は、あまりないとのこと。 記事の中には、生島さんならではの過去の取材経験談も登場するようなので、その点もお楽しみに。


生島 淳さん

いくしま じゅん

1967年宮城県生まれ、早大卒。五輪は1996年のアトランタ大会から取材。著書に「箱根駅伝ナイン・ストーリーズ」、「エディー・ジョーンズとの対話」など。